DIARY / 制作の舞台裏

価値について

古家具の引き出し棚

価値。
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認知され、評価されて初めて価値になる。
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無価値との分岐点をめぐり、以前は職人と何度もぶつかりました。
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分かりにくいところにこそ、1流の職人の御技が光る。
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でも、素人目で見ると分からない、というより気がつかない。
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はたしてそれは、そのお客様にとって価値があるのだろうか。
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その分価格が抑えられていた方がいいよねと。
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折り合い。プライドの世界です。
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ここまでやっておけば許せる、ICCAとして基準を満たしていると思える。
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毎日、価値とプライドのせめぎ合いです。
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一方で、「え、ここはこうしたほうがいいのでは?」
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となることもあります。でもそれは木の性質や構造上あえて手を入れない方ががいいとのこと。
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あえて直さなかったところも、一つの価値。
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そのすべてを伝えきるのはとても難しいですが、
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できる限りお伝えしていけるように努力いたします。