ASSEMBLY FRAMEを作り終えて、あまりの大変さに「もうしばらく、いいかな」という雰囲気の中、また、別のものの制作を始めたICCAの職人の胆力に驚きました。
ICCAでストックする廃材は、先日制作した小型のフレームなどが作りやすい端材のようなものと、それらより大型のものがあります。
そのような大型の廃材は、(廃材というより、むしろ意匠のお宝と言えるようなものなのですが)家具を制作する過程で、あえて取ってしまった扉や支輪(しりん)などがストックされています。
それらの意匠(銀杏面、切面、両紐面、帯飾り、玉飾りなど)が、とても素敵でいつか絶対に使いたいとストックし続けた結果、倉庫に入りきらないようになってしまい、今回はそのお宝ストックを放出しようということになりました。
普段は、家具のデザインがちょっと物足りない時のエッセンスとして、組み合わせたりするものなので、それぞれの意匠が、繊細で個性豊で、ほんと見ていて飽きません。おそらく、しばらくこの企画をやらないと思いますので、この機会をお見逃しなく。
ICCAオリジナルのミラー。
役目を終えたアンティーク家具の使える部分を丁寧に分解し、生まれた材に命を吹き込みました。
卓越した職人が丁寧に作り込んだ作品で、細部まで気持ちの良いくらいに完成度の高い作品に仕上がっています。
もともと施されていた面取り意匠の魅力を最大限に活かしながら仕上げたそのシャープな造形は、置かれた空間を上品に引き締めてくれそうです。
アンティークらしい風合いを持ちながらも、
現代の事情にマッチしたジャストサイズのいいとこ取りのミラーと言えるでしょう。