W166.5cm x D43cm x H85cm
栗材を贅沢に用いた、存在感のあるサイドボード。
本体フレームには、剣留(けんどめ)と呼ばれる高度な仕口を用いています。縦横の框(かまち)の面取り意匠がぴたりと揃い、途切れることなく繋がっていく様子は、細部まで緻密に計算された職人技の結晶です。
この剣留は、見た目の美しさだけでなく、古来より「木口から邪気が入る」とされた思想に基づき、木口を見せずに組み上げることで空間の気の流れを整えるという意味も持ち合わせています。
引き出しの前板には、経年によって深みを増した古材の栗を採用。木目や節、縮杢など、自然が生んだ豊かな表情をそのまま活かしています。真鍮の半月型取手との組み合わせが、どこかノスタルジックな印象を漂わせます。
天板には、欅の一枚板を使用。
あえて製材跡を残すことで、木そのものの力強さや野趣を表現しました。丁寧に磨き上げながらも、すべてを整えきらない“余白”を残すことで、気品と無骨さという相反する美しさを調和させています。
実用性と造形美を兼ね備えた、空間の主役となる一台です。
当社の職人が丁寧に修繕し、次世代へと繋ぐ家具として蘇らせました。
- 状態の良いアンティークですが、詳細画像以外にも小さな小傷や、多少の歪みがございます。
- 素材
- 本体:栗材、欅材
- 仕上げ
- 無塗装
- 状態
- 良好